2012年新年のご挨拶

明けましておめでとうございます。

新年早々の元旦に、皇居に赴き新年宮中の儀に出席して参りました。先月23日の天皇陛下誕生日の祝宴の儀では、宮殿の正殿の松の間にて、天皇陛下を間近で拝謁することができました。この松の間は大臣の認証式などが行われる部屋で、非常に格式高く厳かな雰囲気の中で行われました。国会議員となって大変なことが多い中、報われたと思える時があるとすればこうした時かも知れません。

さて、今年は年明けの通常国会から重要な法案・政策が打ち出されなければなりません。3年前の政権交代から今日までの積み残し、すなわち宿題をきちんと片づけていかなければならない時が来ています。今国会に求められているのは「結果」です。もちろん結果は与党がまずその責任を負いますが、ねじれ国会においては野党もその責任を負っています。そして、求められていることは議員定数の削減を含む政治改革、そして公務員人件費削減や特別会計の見直し、独立行政法人の見直しを含む行政改革、そして持続する社会保障制度の確立です。

真っ先に結果を出さねばならないのは、議員定数の削減です。昨年末に私も中心人物の一人となって進めた議員定数削減の議員立法の提出について、民主党の一期生議員のみへの呼びかけだけで89名の署名が集まり、政治改革推進本部の役員会に出席して樽床伸二本部長・幹事長代行に直訴しました。その結果、「定数削減なくして増税なし」の方針は確認することができましたが、問題はその実行です。

民主党はマニフェストで比例定数80削減を訴えています。少数政党がこれに難色を示しています。しかし、これこそ国民から最も今求められていることの一つだと思います。私達はあくまでも比例定数の削減を訴えています。国民の意見の統合という機能をより明確に果たすためには、二大政党制がきちんと機能する枠組みを作る必要があるからです。しかし、結果を出すという観点からは80という数字に最も重きが置かれるべきで、比例全てで80を削減するのが理想でありつつ、選挙区の削減と相まっての制度となることも場合によってはやむを得ないと考えます。

次に、公務員制度改革です。昨年の臨時国会で公務員の人件費を一時的ではあるものの7.8%削減するという法案を提出しましたが、人事院勧告の実施の是非を巡って与野党が対立し、結局成立しませんでした。人事院勧告は0.23%の削減ですから、全体の削減幅からすればごくわずかであり、こうした点で与野党が対立し法案が成立しないというのは大きな問題です。

野党案を妥協して成立させればよいという意見もあるかも知れませんが、私かれ見れば法案を成立させて与党に得点を与えないようにしようとする野党の妨害だと思います。次期通常国会では是が非でも成立させなくてはなりません。もちろん、人件費だけでなく、独立行政法人改革、特別会計改革なども並行して行わなければなりません。これらが、社会保障と税の一体改革を実行する前提条件になると思っています。

一方、年末ギリギリの議論で決着した消費税増税を含む社会保障と税の一体改革は、2014年4月に8%、2015年10月に10%という段階を踏んでの増税の行うという内容となっていますが、今現在社会保障給付費は年間107兆円を超え、そのうち国税だけでも30兆円以上投入されている現状を考えれば、安定的な歳入構造を作らない限り現在の社会保障は維持できない実情があります。誰であっても税金を上げるということはしたくありません。それが故にこれまでずっと先送りされてきた結果、900兆円を超える公的債務残高が積み上がってしまいました。もう先送りはできません。

年末の野田総理の決意表明は、総理としての底力を感じました。党内には反対派もいます。反対派の主張が全てポピュリズムによるものかと言うと、そうではありません。増税が経済に与える悪影響を懸念し、風邪をひいている患者にマラソンを走らせ肺炎を招くようなものだという主張は間違ってはいません。だからこそ政府が行うべきことは、政治・行政改革と同時に成長戦略をきちんと実施し、円高・デフレ脱却をしっかり行うことだと考えます。成長戦略と言えばどうしても総論ばかりが華々しく語られ、各論に行きつかないのが常ですが、私は成長戦略の具体的なイメージを持っています。

一つは、羽田空港の24時間化と国際化、そして国際コンテナ戦略港湾に指定された京浜港を物流の一大拠点として集中投資し、物流の基礎を首都圏に作ることです。経済はヒト・モノ・カネの三要素だと良く言われます。カネを集めるためには、その条件となるヒトとモノを集める政策が必要です。震災後下火になっている観光立国も重要です。また、昨年末に発表された国際戦略総合特区は、私も東京の選定に向けて汗を流しましたが、特区に指定されたアジアヘッドクォーター特区を成長の柱に据え、合わせてその特区の内容の一つである羽田空港の跡地利用を進めることです。大田区は日本の成長の原動力となるべき場所です。

同様に、モノ作りにおいても大企業の製品・完成品市場に依存するだけでなく、基盤技術の競争力と差別化を進め、大企業の海外流出を食い止め、海外のモノ作り企業の招致を行うべきです。メッキなどの環境負荷の高い分野、旋盤などの精密加工分野を強化し、アジアの競合国がマネのできないレベルに引き上げることが、下請けのすそ野としての内需を拡大し、かつ輸出を拡大して外需を取り込むことに繋がります。この点においてもモノ作りの中心地である大田区の存在が重要です。

すなわち、大田区を始めとする首都圏が、日本の成長戦略の屋台骨を支えるべきであり、そのための環境作りと積極的な投資が必要です。様々なムダな公共投資が行われてきた環境を改め、都市への有益な投資を進め生産性を向上させるべきだと考えます。

今年はその道筋をつける重要な年です。選挙の可能性が囁かれていますが、何よりもまず結果を出すことに集中すること、そしてそのために野田総理はブレないことです。党内に反対派がいても、自らの信念に基づいて政治を進めて欲しい。決めるべきを決める政治を貫いて欲しいと思います。そのために私自身が出来ることに全力を傾けます。

国際コンテナ戦略港湾の選定においては前原国土交通大臣(当時)に掛け合い、東京を含む京浜港の選定に貢献しました。国際戦略総合特区においても大田区、東京都と協力しながらギリギリのところまで主張を重ね、特区の対象地域指定を実現させてきました。引き続き特区担当のメンバーの一人として今後もフォローアップを行う予定です。事業仕分けの仕分け人の一人として国の予算の削減に取り組み、そして年末には議員定数の削減のため具体的に行動を起こしてきました。為すべきことのためには徹底して議論し、そして行動で示す姿勢を今年も貫いて参ります。

皆様のご支援とご指導を改めて賜りますようお願い申し上げます。

2012年1月3日

衆議院議員 藤田憲彦

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